【八ヶ岳縦走】1泊2日テント泊で巡る硫黄岳〜横岳〜赤岳!美濃戸発・赤岳鉱泉ルート
更新日:3 日前

夏の終わり、すっきりしない天気に痺れを切らして計画した八ヶ岳縦走。今回は赤岳鉱泉にテントを張り、硫黄岳から横岳、赤岳へと時計回りで稜線を辿る1泊2日の山旅に出かけてきました。久しぶりの赤岳鉱泉での静かな午後や、変わりゆく登山の風景、自然の力強さを感じたリアルな山行記録をお届けします。
天気を読みきれない夏、急遽決めた八ヶ岳への旅
「梅雨明けの10日間は天気が安定して絶好の夏山シーズン」なんて言われますが、今年の夏はどうにも天気が読めない日が続いていました。気がつけば8月も下旬。「流石にこのまま夏が終わるのはまずい…!」とお尻に火がつき、1泊2日でも晴れ間が望めそうな山を探した結果、雨マークのなかった八ヶ岳へ急遽向かうことにしました。
都内を早朝に出発し、車を走らせて美濃戸の登山口駐車場へ。美濃戸バス停から登山口までのガタガタした林道はちょっと歩くのが億劫なので、車で進入してズルを決め込みます(笑)。それにしても、駐車料金が以前の1日1,000円から1,500円に値上がりしていて地味にショック……。物価高の波は山にまで押し寄せていますね。以前訪れた時は「赤岳→横岳→硫黄岳」という反時計回りのルートだったので、今回は気分を変えて「硫黄岳→横岳→赤岳」と時計回りで周回する計画に決定。まずは初日の目的地、赤岳鉱泉を目指します。
地衣類の森と沢沿いの道を抜け、数十年ぶりの赤岳鉱泉へ
美濃戸を出発し、両側を見事な地衣類(苔や木に付着する植物)が覆う美しい林道を歩き始めます。途中、沢を左岸へ渡ると本格的な山道へ。すれ違った下山者の方に話を聞くと、「昨日は天気が不安定で、夕方はすごい土砂降りだったよ」とのこと。山の天気の急変には気を引き締めねばなりません。戯れるように何度も沢を渡り返しながら登っていくと、前方にドーンと大同心が姿を現しました。これが見えたら赤岳鉱泉はもうすぐです。
いつも八ヶ岳に来るときは静かな行者小屋にテントを張ることが多かったので、赤岳鉱泉に泊まるのは実に数十年ぶりかもしれません。平日のためか、テン場も落ち着いた雰囲気でホッとしました(テント泊料金:2,000円/泊)。
水場で冷えたビールと惰眠。山での贅沢な午後
無事にテン場を確保した後は、西側の景色や他の登山者たちをぼんやり眺めながらリラックスタイム。そして、水場でキリッと冷やされている缶ビール……あれはもう犯罪的な魅惑の光景です(笑)。ぐっと我慢していたものの結局誘惑には勝てず、600円を払ってビールを購入!そのままテントでゴロゴロと2回も惰眠を貪ってしまいました。
予定を詰め込まず、山の中で何もしない時間を過ごす。これぞ最高の贅沢ですね。
早朝4時35分発!早出早着で静寂の硫黄岳山頂へ
前日の登山者や小屋スタッフさんからの「午後は雨になるかもしれない」というアドバイスを受け、この日はしっかりと早出することに。小屋の方も「今年の夏は本当に天気が読めない」と頭を抱えていました。まだ暗い4:35、ヘッドライトのあかりを頼りにテン場を出発。赤岩ノ頭に到着する手前で、じわじわと東の空が明けてきました。硫黄岳の南斜面にずらりとケルンが並ぶ幻想的な風景を見ながら登りつめると、硫黄岳山頂へ到着です。

山頂は奇跡的に微風&快晴!ここから先、硫黄岳山荘に泊まっていた方々とすれ違い始めます。
寒さと#ヘルメット率に驚いた、絶景の縦走路
横岳周辺まで来ると上空に雲が出てきましたが、遠望はしっかり効いています。目の前には迫力ある赤岳と阿弥陀岳。北に目を転じれば天狗岳や蓼科山。遠くの山々まで360度の大パノラマが広がっていました。ただ、稜線上は思いのほか涼しく(というか寒い!)、手袋を持ってこなかったことを激しく後悔……。半袖の上に大慌てでジャケットを羽織りました。

そして歩きながら少し居心地の悪さを感じていたのですが、その理由は周りの登山者のヘルメット着用率の高さです。ざっと見渡すと7割くらいの人が#ヘルメットを装着していました。「時代も変わったなぁ」としみじみ実感。変わっていないのは、ノーヘルメットの私くらい……。
「ここで滑落して『#ヘルメットを被らない高齢者、岩場で滑落し救助隊出動』なんてニュースの見出しになったら目も当てられないぞ」と自分に言い聞かせ、#岩稜帯を一歩一歩慎重に歩を進めました。
地蔵尾根の分岐を過ぎ、赤岳展望荘の東側で風をよけながらひと休み。
赤岳山頂から行者小屋へ。登山道を支える整備への感謝
休憩後、急坂をサクサクと登って無事に赤岳山頂へ到着!本日一番の登りを終えました。幸い天気も崩れることなく、ガスが上がってくることもありません。
文三郎尾根を下り、10時過ぎに阿弥陀岳との分岐に到着しました。時間的には阿弥陀岳へ登り返して御小屋尾根を下りる余裕もあります。
しかし、「赤岳山荘に停めた車を回収しなきゃいけないしな〜」というのは都合の良い口実で(笑)、今から登り返す気力は残っておらず、初志貫徹で予定通り行者小屋へ向けて下ることにしました。
阿弥陀岳への道を分けた後は、階段が混じった下り道になります。ブランドロゴが付いた階段の多くは、地表の崩落でガタガタになっていました。過酷な自然の力と、それを維持するためにどれほど多くの労力が注がれているのかを感じずにはいられません。整備してくださる方々に本当に感謝です。傾斜がゆるくなり、左から阿弥陀岳の道を合わせると行者小屋に到着。朝露がついたまま急いで撤収したテントのフライシートを日に当てて乾かしつつ、じっくり大休止を取りました。
最後は南沢を静かに下り、堰堤を超えて数分歩けば美濃戸の駐車場に無事帰還です。
おわりに
天候に翻弄された今年の夏山でしたが、直前判断で訪れた八ヶ岳は、期待以上の素晴らしい景色と心地よい疲労感をプレゼントしてくれました。
ヘルメットの普及や登山道の変化など、時代の移り変わりを感じつつも、やっぱり八ヶ岳の稜線美と山で過ごす時間は色褪せない魅力があります。
次の山行では、しっかりと手袋(と#ヘルメットも検討!)を装備に加えて、また季節を変えて訪れたいと思います。
💡 今回のコースと役立ちメモ
ルート:
美濃戸➔赤岳鉱泉(幕営)➔赤岩ノ頭➔硫黄岳➔横岳➔赤岳➔行者小屋➔美濃戸
駐車場情報: 美濃戸駐車場(1,500円/日 ※値上がりしていました)
注意点:
横岳〜赤岳の岩稜帯は現在#ヘルメット着用が主流です。
夏場でも稜線は風が吹くと冷えるため、手袋や防寒ジャケットは必須。
午後の急な雨(雷雨)を防ぐため、早出早着(4時台出発)が安心です。



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